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親子すまいるLABノート「ボディイメージ」

ボディイメージ〜「できない」の奥にある体の地図〜

・不器用で動きがぎこちない
・真似をするのが苦手
・着替えに時間がかかる
・力加減がうまくできない
・姿勢が安定しない
・落ち着きがないように見える

そんな様子を見るたびに、

「なんでできないの?」
「もう少し頑張ればできるのでは?」

そう感じてしまうことはありませんか?

でも、子どもの困りごとは、
ただの性格ややる気の問題ではなく、

体の感じにくさ

が関係していることがあります。

目次

困りごとの奥にある「ボディイメージ」

今回のテーマは
ボディイメージでした。

ボディイメージとは、

自分の体がどうなっているかを感じる力

のことです。

たとえば、

・手足がどこにあるか
・どれくらい力が入っているか
・体がどちらに傾いているか
・どこまで動かしたら届くか

こうしたことが自然に分かるのは、
脳の中にある

「体の地図」

が働いているからです。

この体の地図がはっきりしていると、
体を動かしやすくなり、
生活もしやすくなります。

見えない場所が分かるということ

たとえば、

・お尻の服を直す
・背中をかく
・トイレのあとに拭く
・袖に手を通す

こうしたことは、
目で見なくてもできます。

これは、

「手が今どこにあるか」
「体のどこに触れているか」

が体の感覚で分かっているからです。

もしこの感覚が育ちにくいと、
子どもは見えないところで混乱しやすくなります。

着替えが苦手だったり、
身の回りのことに時間がかかったりする背景には、
こうした体の分かりにくさがあることもあるのです。

不器用さは努力不足ではない

動きがぎこちない
真似が苦手
新しいことを覚えるのに時間がかかる

そんな姿を見ると、
つい

「もっと練習すればできるのでは」

と思ってしまうことがあります。

でも実際には、

体の地図がはっきりしていないと
見た動きを体で再現することが難しい

ということがあります。

すると、

・何度も同じことを繰り返して覚える
・形だけはできる
・でも少し変わるとできない

ということが起きやすくなります。

つまり、

できないのは努力不足ではなく
体の感じがつかみにくいから

ということもあるのです。

力加減や落ち着きにも関係している

ボディイメージが育ちにくいと、

・強く叩いてしまう
・握りすぎる
・声が大きくなる
・体をぶつけやすい
・じっとしていられない

といったことにつながる場合があります。

これは「わざと」ではなく、
自分の体の状態が分かりにくいために起きていることもあります。

周りからは落ち着きがないように見えても、
本人は体をうまくまとめられず、
ずっと頑張っているのかもしれません。

ボディイメージは学びの土台でもある

ボディイメージは、
運動だけの話ではありません。

実は、

・上下左右
・前後
・距離
・順番
・量
・数の大きさ

こうしたことを理解する時にも、
自分の体の感覚が基準になっています。

つまり、

体の感覚が育つことは
学ぶ力の土台を育てること

にもつながるのです。

読む・書く・計算することの苦手さの背景にも、
こうした体の土台が関係していることがあります。

「私」が育つことにもつながる

講義の中で印象に残った言葉があります。

体がないと、「私」という心は育たない。

自分の体がはっきりしてくることで、

・私はこれがしたい
・これは嫌
・こうしたい

という気持ちも出てきます。

ボディイメージが育つと、
自己主張が強くなることがあります。

親としては戸惑うこともありますが、
それは

自分というものが育ってきた証

とも言えるのです。

「頑張ればできる」が苦しくなることもある

できないことが続くと、
つい言ってしまいそうになる言葉があります。

「頑張ればできるよ」
「もう少しやってみよう」

でも、もし本人が
もう十分頑張っていたとしたらどうでしょう。

体の感じにくさがある子にとっては、

頑張りが足りないと言われている

ように聞こえてしまうことがあります。

励ましのつもりでも、
深く傷つけてしまうことがある。

ここは本当に気をつけたいと思いました。

「様子見」で終わらせない

「様子を見ましょう」
「そのうち良くなります」

そう言われると安心する反面、
どうしたらいいのか分からないままになることもあります。

親が知りたいのは、

・なぜ困っているのか
・家で何ができるのか
・どこを見ていけばいいのか

ということだと思います。

だからこそ、

原因
具体的な方法
見通し

この3つを知ることがとても大切だと感じました。

ボディイメージを育てるためにできること

ボディイメージは、

ただ運動させれば育つわけではありません。

大事なのは、

体を感じること

です。

たとえば、

・全身に触れて体の輪郭を感じる
・揺れる、傾く、バランス遊びをする
・回る遊びをする
・しがみつく姿勢を取る

こうした遊びは、
体の感覚を育てるきっかけになります。

ただし大切なのは、

子どもの反応を見ること。

無理にやらせるのではなく、

「体っておもしろい」
「ここにあるんだ」

と感じられるようにすることが大事だそうです。

まとめ

子どもの

・不器用さ
・落ち着きのなさ
・学びにくさ
・生活のしづらさ

こうした困りごとの奥には、

ボディイメージの育ちにくさ

が隠れていることがあります。

見えている行動だけで判断するのではなく、

「この子は何が分かりにくいのかな」
「どんな感覚が育ちにくかったのかな」

と考えてみること。

それだけでも、
子どもの見え方は大きく変わるのではないかと思いました。

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